弊所が主に「労働者個人」の代理人業務を行う理由

弊所が主に「労働者個人」の代理人として業務を行う理由は以下のとおりです。

1. 使用者(会社)対個人では、個人の方が弱者であるため。

ここで言う弱者とは、証拠保持量、(紛争遂行のための)資金力面の話です。

SNS上などでは、場合によっては労働者の方が強者の場合もあります。

ただ、SNS上での強者という立場は危ういもので、調子に乗ってあることないこと投稿すれば、後に大きな代償を払うことになるため、あくまで正攻法である法に則った手続き上の立場の話です。

まず証拠に関しては、労働契約書や労働条件通知書、毎日の勤務時間を記録したもの等、使用者(会社)に請求するために必要な証拠となるものを、個人がきちんと保存したり記録していることは稀で、その多くは会社が所持しています。

そういう事情から、請求する内容の証拠保持量で圧倒的に労働者は弱者です。

もう一つの(紛争遂行のための)資金力ですが、これは説明するまでもなく明らかですよね。

労働者個人は、例えば解雇に関して争うとなった場合、仕事を失っているうえに、生活を維持しつつ紛争遂行のための費用が必要になります。(だからこそ、短期間で決着するあっせんが良い訳です)

いろいろ追い込まれている状況で、法律を調べたり、証拠集めたり、交渉したりしなければいけないとなると、心理的にも相当な負担となることから、私は労働者の代理人を主に対応することを選びました。

2. 使用者(会社)により良い会社になってほしいため。

なぜ労働者の代理人になることが「より良い会社になってほしい」に繋がるのか?

まず、労働者の主張が正しければ、使用者(会社)は法令違反をしていることになります。

労働者の主張が正しいとまでは言えなくても、会社内のルールが曖昧だった場合も、労働者からの申立てをきっかけに気づくことができる場合もあります。

その問題点を労働者の代理人として指摘し、改善を促すということも私は行おうと考えています。

その結果、使用者(会社)が問題点の改善を実行し、現在その会社に勤めている労働者の労働環境(労働条件)が改善すれば、きっとその会社は以後労働者に選ばれる会社となり、成長していくと考えています。

つまり、単に労働者の要求を飲ませるというものではなく、労働者の要求を受け入れ、会社成長のきっかけにしてもらいたいという願いもあるからです。

もし、仮に使用者(会社)側の代理人となり、労働者の請求をはねのけるだけの対応をメインにしてしまえば(もちろん、無茶な請求であれば跳ねのけるべきですが)、会社のルールを改善するきっかけを無駄にし、会社の成長につながらないと考えているからです。

3. それらは社会保険労務士法の目的

そして、この考えは、社会保険労務士法第1条の使命として定められているのです。

条文には「社会保険労務士は、労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施を通じて適切な労務管理の確立及び個人の尊厳が保持された適正な労働環境の形成に寄与することにより、事業の健全な発達労働者等の福祉の向上並びに社会保障の向上及び増進に資し、もって豊かな国民生活及び活力ある経済社会の実現に資することを使命とする。」という目的を達成するためです。

ですから、無茶な要求の場合は別にして、会社の違法な運用ルール等を改善する意思もなく、単に「労働者をコテンパンに」等と考えている使用者(会社)であれば、「事業の健全な発達」が見込まれないため、弊所は基本的に代理人をお受けしないつもりです。


以上をご理解いただき、個別労働紛争解決手続きの代理を依頼したいという場合にはご相談ください。

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