在留資格「経営・管理」の要件が変わります。

まずは気になる情報から

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 入管庁ホームページより
 在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について
 として改正に伴う条件が公表されています。

https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00237.html

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 入管庁ホームページより
 「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」について
 として情報が公表されています。

https://www.moj.go.jp/isa/policies/others/05_001390.html

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・【特定技能】「通算在留期間」に関する規定が改正されました
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 JITCOホームページより
 【特定技能】「通算在留期間」に関する規定が改正されました
 として、入管庁公表の資料がまとめられています。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・【特定技能】「特定技能外国人受入れに関する運用要領」が一部改正されました
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 JITCOホームページより
 【特定技能】「特定技能外国人受入れに関する運用要領」が一部改正されました
 として、入管庁公表の資料がまとめられています。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・「令和6年度外国人技能実習機構業務統計」を掲載しました
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 OTITホームページより
 「令和6年度外国人技能実習機構業務統計」を掲載しました
 として統計データが公開されています。

 https://www.otit.go.jp/system/research/statictics/2024/index.html
 
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・専修学校の専門課程のうち、当該課程を修了した者が大学(短期大学を除く。)の専攻科又は大学院への入学に関し大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められるものに係る基準(案) に関するパブリック・コメントについて
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 専修学校の専門課程のうち、当該課程を修了した者が大学(短期大学を除く。)の専攻科又は大学院への入学に関し大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められるものに係る基準(案) に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年10月10日から同11月9日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185001451&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案に関する御意見の募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年10月7日から同11月6日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495250231&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の一部を改正する省令
・出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年10月10日(号外 第227号)にて
 ・出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の一部を改正する省令
 ・出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令
 が公布され、令和7年10月16日より施行されます。


昨今、在留資格「経営・管理」の要件の甘さが指摘されていましたが、令和7年10月16日より、新しい基準で運用が開始されます。

主な改正内容は以下のとおりです。

1 常勤職員の雇用について
申請者が営む会社等において、1人以上の常勤職員を雇用することが必要になります(出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令「法別表第一の二の表の経営・管理の項の下欄に掲げる活動」第2号イ)。
 (注)「常勤職員」の対象は、日本人、特別永住者及び法別表第二の在留資格をもって在留する外国人(「永住者」、「日本人の配偶者
   等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」)に限り、法別表第一の在留資格をもって在留する外国人は対象となりません。

2 資本金の額等について
3,000万円以上の資本金等が必要になります(第2号ロ) 。
 (注)<事業主体が法人である場合>
     株式会社における払込済資本の額(資本金の額)又は合名会社、合資会社又は合同会社の出資の総額をさします。
    <事業主体が個人である場合>
     事業所の確保や雇用する職員の給与(1年間分)、設備投資経費など事業を営むために必要なものとして投下されている総額をさします。

3 日本語能力について
申請者又は常勤職員(注1)のいずれかが相当程度の日本語能力(注2)を有することが必要になります(第3号) 。
 (注1)ここで言う「常勤職員」の対象には、法別表第一の在留資格をもって在留する外国人も含まれます。
 (注2)相当程度の日本語能力とは、「日本語教育の参照枠」におけるB2相当以上の日本語能力であり、日本人又は特別永住者の方以外については、以下のいずれかに該当することを確認します。
    ・ 公益財団法人日本国際教育支援協会及び独立行政法人国際交流基金が実施する日本語能力試験(JLPT)N2以上の認定を受けていること
    ・ 公益財団法人日本漢字能力検定協会が実施するBJTビジネス日本語能力テストにおいて400点以上取得していること
    ・ 中長期在留者として20年以上我が国に在留していること
    ・ 我が国の大学等高等教育機関を卒業していること
    ・ 我が国の義務教育を修了し高等学校を卒業していること

4 経歴(学歴・職歴)について
申請者が、経営管理又は申請に係る事業の業務に必要な技術又は知識に係る分野に関する博士、修士若しくは専門職の学位(注1)を取得していること、又は、事業の経営又は管理について3年以上の経験(注2)を有する必要があります(第4号) 。
 (注1)外国において授与されたこれに相当する学位を含みます。
 (注2)在留資格「特定活動」に基づく、貿易その他の事業の経営を開始するために必要な事業所の確保その他の準備行為を行う活動(起業準備活動)の期間を含みます。

5 事業計画書の取扱いについて
在留資格決定時において提出する事業計画書について、その計画に具体性、合理性が認められ、かつ、実現可能なものであるかを評価するものとして、経営に関する専門的な知識を有する者(注)の確認を義務付けます(出入国管理及び難民認定法施行規則別表第三「法別表第一の二の表の経営・管理の項の下欄に掲げる活動」第1号イ) 。
 (注)施行日時点においては、以下の者が当該者に該当します。
    ・ 中小企業診断士
    ・ 公認会計士
    ・ 税理士

更に「申請に関する取扱い」として

1 事業内容について
業務委託を行うなどして経営者としての活動実態が十分に認められない場合は、在留資格「経営・管理」に該当する活動を行うとは認められないものとして取り扱います。

2 事業所について
改正後の規模等に応じた経営活動を行うための事業所を確保する必要があることから、自宅を事業所と兼ねることは、原則として認められません。

3 永住許可申請等について
施行日後、改正後の許可基準に適合していない場合は、「経営・管理」、「高度専門職1号ハ」又は「高度専門職2号」(「経営・管理」活動を前提とするもの)からの永住許可及び「高度専門職1号ハ」から「高度専門職2号」への在留資格変更許可は認められません。

4 在留中の出国について 
在留期間中、正当な理由なく長期間の出国を行っていた場合は、本邦における活動実態がないものとして在留期間更新許可は認められません。

5 公租公課の履行について
在留期間更新時には、以下の公租公課の支払義務の履行状況を確認します 。
 (1) 労働保険の適用状況
  ・ 雇用保険の被保険者資格取得の履行
  ・ 雇用保険の保険料納付の履行
  ・ 労災保険の適用手続等の状況
 (2) 社会保険適用状況
  ・ 健康保険及び厚生年金保険の被保険者資格取得の履行
  ・ 上記社会保険料納付の履行
 (3) 事業所として納付すべき以下の国税・地方税に係る納付状況
  ・ 法人の場合
    国 税 : 源泉所得税及び復興特別所得税、法人税、消費税及び地方消費税
    地方税 : 法人住民税、法人事業税
  ・ 個人事業主の場合
    国 税 : 源泉所得税及び復興特別所得税、申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税、相続税、贈与税
    地方税 : 個人住民税、個人事業税

6 事業を営むために必要な許認可の取得について
申請者が営む事業に係る必要な許認可の取得状況等を証する資料の提出を求めます。
 (注)在留許可を受けてからでないと許認可の取得ができないなど、正当な理由が認められる場合には、次回の在留期間更新申請時に提出を求めます。

とされます。

また、「留意点」として

1 施行日前に受け付けた申請について
本改正省令の施行日の前日までに受付し、審査を継続している在留資格認定証明書交付申請や在留期間更新許可申請等については改正前の許可基準を適用します。

2 既に「経営・管理」等で在留中の方からの在留期間更新許可申請について
・ 既に「経営・管理」で在留中の方が施行日から3年を経過する日(令和10年10月16日)までの間に在留期間更新許可申請を行う場合については、改正後の基準に適合しない場合であっても、経営状況や改正後の基準に適合する見込み等を踏まえ、許否判断を行います。 
 なお、審査においては、経営に関する専門家の評価を受けた文書を提出いただくことがあります。

・ 施行日から3年を経過した後になされた在留期間更新許可申請については、改正後の基準に適合する必要があります。
 (注)改正後の基準に適合しない場合であっても、経営状況が良好であり、法人税等の納付義務を適切に履行しており、次回更新申請時までに新基準を満たす見込みがあるときは、その他の在留状況を総合的に考慮し、許否判断を行います。

・ 「高度専門職1号ハ」(「経営・管理」活動を前提とするもの)についても、「経営・管理」の許可基準を満たすことが前提となることから、上記と同様に取り扱います。

3 「特定活動」から「経営・管理」への在留資格変更許可申請の取扱いについて
特定活動(51号・未来創造人材(起業準備活動))からの資格変更
・ 施行日前にの前日時点で、「特定活動(51号)」の在留資格認定証明書交付申請等を行っている場合や同在留資格で在留中の場合は、「経営・管理」への在留資格変更許可申請の際に、改正前の許可基準を適用します。
・ 施行日以降に「特定活動(51号)」に係る在留資格認定証明書交付申請等を行った場合は、「経営・管理」への在留資格変更許可申請の際に、改正後の許可基準を適用します。

とされています。

これでも、抜け道がないわけではないですが、改正前に比べればだいぶましになりましたね。
10月16日以降申請を行う方は、当然この基準を満たす必要がありますが、すでに「経営・管理」で在留している外国人については、「留意点」の2にあるように「施行日から3年を経過する日(令和10年10月16日)までの間に在留期間更新許可申請を行う場合については、改正後の基準に適合しない場合であっても、経営状況や改正後の基準に適合する見込み等を踏まえ、許否判断を行います。なお、審査においては、経営に関する専門家の評価を受けた文書を提出いただくことがあります。」
とされています。
つまり
①令和10年10月16日までは、ある程度おお目に見ますが、必要な資料は出してもらいます。
②出してもらった資料(経営に関する専門家の評価を受けた文書)から、経営実態が酷い場合は「更新不許可」にする場合もあります。
と言う事です。

不許可にならないように、しっかり経営を行いましょうね!

育成就労制度が2027年(令和9年)4月1日から施行されます

まずは気になる情報から

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・「法務局における遺言書の保管等に関する省令の一部を改正する省令案」に関する意見募集
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 「法務局における遺言書の保管等に関する省令の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年10月3日から同11月2日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300080332&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案に関する御意見の募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年10月3日から同11月3日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495250229&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・建設業法施行令の一部を改正する政令案に関するパブリックコメントの募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 建設業法施行令の一部を改正する政令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年10月1日から同31日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250314&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・「ビジネスと人権」に関する行動計画改定版の原案についての意見募集
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 「ビジネスと人権」に関する行動計画改定版の原案についてパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年10月1日から同30日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=350000222&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う法務省令の整備及び経過措置に関する省令
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月30日(号外 第218号)にて
 出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う法務省令の整備及び経過措置に関する省令が公布され、一部を除き令和9年4月1日より施行されます。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の企業内転勤の項の下欄第二号に規定する公私の機関の基準を定める省令
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月30日(号外 第218号)にて
 出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の企業内転勤の項の下欄第二号に規定する公私の機関の基準を定める省令が公布され、一部を除き令和9年4月1日より施行されます。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・出入国管理及び難民認定法施行規則及び出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の一部を改正する省令
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月30日(号外 第218号)にて
 出入国管理及び難民認定法施行規則及び出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の一部を改正する省令が公布され、同日施行されています。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月30日(号外 第218号)にて
 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則が公布され、、一部を除き令和9年4月1日より施行されます。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う法務省・厚生労働省関係省令の整備及び経過措置に関する省令
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月30日(号外 第218号)にて
 出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う法務省・厚生労働省関係省令の整備及び経過措置に関する省令が公布され、、一部を除き令和9年4月1日より施行されます。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則第十九条第二項第三号の規定に基づき法務大臣及び厚生労働大臣が定める区域
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月30日(号外 第218号)にて
 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則第十九条第二項第三号の規定に基づき法務大臣及び厚生労働大臣が定める区域について告示され、令和9年4月1日より施行されます。


色々問題が指摘されている技能実習制度を改めた、育成就労制度の施行期日が2027年(令和9年)4月1日と決まりました。
官報 令和7年9月30日(号外 第218号)で多数の関係法令が公布されています。
今後次々と関係する告示や運用要領が発表されると思います。
現行の技能実習制度は、本来は日本で身に着けた技能を、実習終了後母国へ帰り活かすというのが建前です。
しかし、実際には人手不足を補うために運用され、技能を教えるという法令上の定めで「途中で実習先を変えるのは良くない」という事と、実際には労働者なのに、その理由を縦に「転職の制限をしている」という大きな矛盾と問題が世界各国から問題として指摘されてきました。
そのため、「日本で身に着けた技能を、実習終了後母国へ帰り活かす」という前提を無くすという形でその問題を回避する策に出ました。
育成就労は、技能者を育てるという、日本の新卒採用文化を体現したような制度ですが、なぜかこの育成就労にも「転職制限期間」が設けられるようです。
日本人の新卒者であれば、当然転職制限などは認められないのに、なぜか外国人の場合はOKにしてしまう。
私はこの運用は本当に問題だと思っています。

私は、育成就労の分野別に「キャリアアップ」について、建設業のCCUSのようにキャリア(経験)をデータ化して記録をすれば、転職制限をする必要は無いと思っています。
ただし、無制限に転職を許容してしまうと「都市偏在」が発生してしまうため、地域ごとの枠の制限は設けるべきだと思います。
なぜなら、そうしないといつまでたっても、特定の地域から「人手が足りない」という声が消えず、その声を基に、際限なく外国人労働者を受け入れようとすると思うからです。

外国人労働者政策は、根本は「少子化」に基づくものです。
少子化により労働者が減り、減った労働者の中でも、技能者を要する職に就く人についての不足を補う手段が無いので外国人を受け入れるという対策(政策)だと思っています。
ですから、並行して少子化対策を最大限の予算を使い実施し、その成果と並行して、外国人労働者の受け入れ数を減らしていくという事をしなければいけないと思っています。

逆に言うと、少子化対策と関連付けしていない外国人(技能)労働者政策があるうちは、政府は本気で少子化対策をしていないと見ています。
根本的問題解決をせず、その場しのぎの対策しかしない、政府の悪いところ丸出しの政策です。
その悪いところ丸出しの政策に巻き込まれる外国人労働者、その(制度)不満から、悪いことをしてしまう外国人、その悪いことをする外国人の被害にあう日本人という構造は、政府の手抜き政策によるものだと思います。

少しは無しが逸れますが、今日自民党の総裁が決まるようです。
そして、野党がまとまっていないため、自民党の総裁が総理になるでしょう。
その総理総裁次第で、日本の少子化対策と一体化の外国人技能労働者政策も大きく変わります。

そう考えると、本当に選挙の1票は大事ですよね。

労働者のための労働保険と社会保険⑯

第16回 扶養と年収の壁

1. まずここだけ押さえる(結論サマリー)

  • 税の壁(103万→〔注〕123万へ移行):配偶者の給与年収が基準以下なら配偶者控除/特別控除で世帯の税負担が軽減。超過すると控除縮小/消失・本人課税開始。
  • 社保の壁(106万・130万)
    • 106万:従業員規模要件を満たす事業所で週20h以上&月8.8万円以上本人が社保加入(扶養から離脱)。
    • 130万:上記対象外でも年収130万円超被扶養者不可国保/国年or本人社保へ。
  • 75万円の支援:壁超えによる手取り減を企業が補填する取組に対し**助成(最大75万円/人)**あり(制度活用で“働き損”の緩和)。

※キャリアアップ助成金の新しいコース(短時間労働者労働時間延長支援コース)

https://www.mhlw.go.jp/stf/web_magazine/closeup/03.html
  • 年収の壁・支援強化パッケージ(https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_001_00004.html)
  • 会社の配偶者手当:社内基準(例:年収◯◯万円以下)を超えると手当停止のことが多い→手取り逆転の主因に。
  • 実務の要点:年初に収入見込み契約(時間/月額)社内手当基準を確認し、年中の残業/賞与での越境に注意。

2. 判定フロー(年収の壁・扶養判断)

Step1:年間収入見込みの把握(給与・賞与・副収入合算)。

Step2:税法

  • 給与年収が基準(例:123万円)以下配偶者控除/特別控除の対象。超過→夫側控除縮小/消失、本人課税開始。

Step3:社会保険(健康保険/厚年)

  • 勤務先が適用拡大対象週20h以上 & 月8.8万円以上本人社保加入(106万の壁)
  • 対象外事業所年収106万円超、130万円超→上記社保の壁(106万・130万)参照

※適用拡大対象:令和7(2025)年6月から3年以内に段階的に撤廃される対象要件で、令和7(2025)年現在、従業員50人超の企業を対象とする企業規模要件

Step4:会社の配偶者手当

  • 社内規程の支給要件(税扶養内等)に適合するか確認。越える見込みなら停止/減額の対象となる時期を把握。

Step5:最終判断と届出

  • 扶養内継続 or 扶養外(本人加入)へ。必要な異動届・年金種別変更をスケジュール化。

3. 事例で学ぶ「OK/NG」早見

A. 税の壁(例)

  • OK:年収123万円以下(配偶者控除/特別控除の範囲)。
  • NG123万円超→夫側控除減・本人課税開始。

B. 106万(適用拡大先)

  • OK:契約が週20h未満または月8.8万円未満
  • NG週20h以上&月8.8万円以上本人社保加入、扶養外。

C. 130万(小規模/自営等)

  • OK年収130万円未満(かつ主たる生計維持未満)。
  • NG130万円超被扶養不可→国保/国年へ切替。

D. 75万円の支援

  • OK:企業が手取り維持策(賃上げ・手当)を実施→助成活用で壁超え促進。
  • NG:何も対策なく越境→世帯手取り減が発生。

E. 社内手当

  • OK:社内基準内→配偶者手当支給継続。
  • NG:基準超→手当停止(年十数万円の逆転要因)。

4. 他制度・手当との関係

  • 国民年金第3号⇄第1/第2号:扶養外⇒第3号喪失、本人が国年第1号(自営業扱い)または**厚年加入(第2号)**へ。
  • 雇用保険:週20h以上・31日以上見込みで加入(壁に関係なく手続要)。
  • 児童手当・各種控除:世帯の所得構成により支給/税額が変動する場合あり。
  • 医療給付:扶養外は保険者/世帯合算の扱いが変わる→高額療養費の世帯合算等に影響。

5. 計算のしかた(手取り比較の考え方)

モデル

  • A:扶養内100万円 … 本人の税・社保負担ほぼ0、夫側配偶者控除配偶者手当で世帯手取り増。
  • B:扶養外130万円 … 本人の税/住民税+社保負担発生、社内手当停止、夫側の控除減世帯手取り逆転の典型。

ポイント

  • 税は年収、106万判定は契約月額基準、130万は年収見込みで判断。
  • 副業・賞与・残業は103/130万判定に影響。106万判定には通常含めない(契約に基づく)。

6. 届出フロー(タイミング)

  1. 年初〜就労開始:収入見込み・契約(時間/賃金)・社内手当条件を確認。
  2. 越境見込み時:人事へ事前相談被扶養者異動届年金種別変更の準備。
  3. 扶養外決定:健康保険の被扶養者(異動)届国保/厚年の資格取得配偶者手当停止届
  4. 年末調整:扶養控除の適用可否の最終確定。
  5. 特例活用:一時的超過は事業主証明(https://www.mhlw.go.jp/content/001159348.pdf最長2年の扶養継続を申請可(該当時)。

7. よくある“つまずき”と回避策

  • 合算漏れ:掛け持ち収入は合算で判定。
  • 収入/所得の混同:税は所得金額、健保は年収見込み、106万は契約月額
  • 残業・賞与で越境:月次管理と見込み更新で早期アラート。
  • 届出遅延:扶養喪失/取得は日付管理(遡及保険料のリスク)。※該当日から5日以内
  • 長期視点の欠落:短期の手取りだけでなく将来年金・キャリアも勘案。

8. FAQ

Q1. ちょっとだけ超えた場合、すぐ扶養外?
A. 一時的超過なら事業主証明により**扶養継続特例(最長2年)**が使える場合あり。

Q2. 106万と130万、どちらを優先で見る?
A. 勤務先が適用拡大対象事業所かで分岐。対象なら106万、対象外なら130万が実務基準。

Q3. 社内の配偶者手当はいつ止まる?
A. 多くは税扶養外社保扶養外になったタイミング。自社規程を要確認。

Q4. 住民税の非課税ラインは?
A. 自治体差あり(概ね年収100万円前後)。非課税狙いなら月次の収入管理を。

Q5. 扶養外になるメリットは?
A. 厚年加入で将来年金が上積み雇用保険でセーフティネット確保等。中長期でプラスも。


9. ミニチェックリスト

  • 配偶者の年間収入見込み(給与・副業・賞与)を把握した
  • 週所定労働時間契約月額(8.8万円基準)を確認した
  • 社内の配偶者手当基準停止時期を確認した
  • 越境アラート(残業・賞与)と見込み更新の運用を決めた
  • 扶養異動/年金種別変更の手続スケジュールを作成した
  • (必要時)一時的超過の特例の適用可否を確認した
  • 年末調整で最終確定・差額精算の見通しを立てた

10. 参考

  • 政府・厚労省:年収の壁への支援策、適用拡大の最新情報(助成・特例・対象要件)
  • 国税庁:配偶者控除・配偶者特別控除の要件・控除額表
  • 健康保険組合/協会けんぽ:被扶養者認定基準・異動手続
  • 日本年金機構:第3号の資格喪失・第1/第2号の手続
  • 社内:配偶者手当の支給要件・届出フロー

NotebookLMを使い、Podcast風に上記資料を説明しています。

整理のためマインドマップを以下に貼り付けます。

外国人技能実習生又は特定技能外国人を使用する事業場に対して行った 令和6年の監督指導、送検等の状況

まずは気になる情報から

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・各種助成金の不正受給に係る事業所名等の公表について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 東京労働局ホームページより
 各種助成金の不正受給に係る事業所名等の公表について
 として、各種助成金の不正受給に係る事業所名等が公表されています。

 残念なことに、社労士が関与しているものも公表されています。

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/houdou/20181217kikakuka_00029.html

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・最低賃金額以上かどうかを確認する方法
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 厚生労働省ホームページより
 最低賃金額以上かどうかを確認する方法として情報が公開されています。
 来月より順次最低賃金が上がりますので、月給制の場合において、最低賃金未満とならないよう、改めてご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/newpage_43899.html

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・外国人技能実習生又は特定技能外国人を使用する事業場に対して行った 令和6年の監督指導、送検等の状況を公表します
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 厚生労働省ホームページより
 外国人技能実習生又は特定技能外国人を使用する事業場に対して行った 令和6年の監督指導、送検等の状況を公表します。
 として報道発表されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63807.html

 技能実習生、特定技能外国人共に、安全基準(労安法)、割増賃金の未払い(労基法)に関するものだけで40%程度です。
 特に安全基準(労安法)に関しては、両者とも25%程度となっています。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・令和7年度千葉県内留学生数調査について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 千葉県ホームページより
 令和7年度千葉県内留学生数調査について
 として報道発表されています。

 大学等高等教育への留学生は微減ですが、専修学校は41.3%増、日本語学校は17.1%増
 国別では、ネパール50.7%増、スリランカ43.1%増、ミャンマー88.4%増

https://www.pref.chiba.lg.jp/kokusai/press/2025/25ryugakuseisu.html

 この数字と情勢を見ると、ミャンマーからの留学は目的の虚偽が疑われる可能性が高そうに思います。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案に関する御意見の募集
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月27日から同10月26日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495250214&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針及びマンションの建替え等の円滑化に関する基本的な方針の一部を改正する告示案に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針及びマンションの建替え等の円滑化に関する基本的な方針の一部を改正する告示案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月26日から同10月26日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250733&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・「マンション標準管理者事務委託契約書」、「マンション標準管理委託契約書」、管理業者管理者方式を採用した場合における「マンション標準管理規約(書き換え表)」の策定・改正に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 「マンション標準管理者事務委託契約書」、「マンション標準管理委託契約書」、管理業者管理者方式を採用した場合における「マンション標準管理規約(書き換え表)」の策定・改正に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月26日から同10月10日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250312&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・労務費ダンピングを防止するための公共発注者向けガイドライン案に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 労務費ダンピングを防止するための公共発注者向けガイドライン案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月25日から同10月25日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250313&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・国民健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案に関する御意見の募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 国民健康保険法施行規則等の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月25日から同10月25日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495250212&Mode=0


外国人技能実習生又は特定技能外国人を使用する事業場に対して行った 令和6年の監督指導、送検等の状況について厚生労働省より公表されています。
内容を見ると残念な状況と言えるものです。

両者ともに、安全基準に関するものが約25%、監督指導を実施した事業場の違反率は、技能実習に関する全業種で73.2%、特定技能に関しては全業種で76.4%という統計です。
技能実習では、建設が最も多く79.9%、特定技能でも建設が81.1%です。
違反の状況は、5年間を通して、技能実習では70%前後と言う状況のようです。(つまり改善の傾向が無い)
また、申告(技能実習生や特定技能外国人からのもの)は、両者とも賃金・割増賃金の不払が最多となっています。
申告できることを知らない人、申告してくてもできない人もいるでしょうから、各申告数は100件弱ですが、傾向としては賃金・割増賃金の不払いは多いのではないかと思います。

昨日(9月26日)に、閣議決定により、2027年4月から育成就労制度が施行されることが決まりました。
現時点から約1年半先と言う事になります。
この後年末にかけて、各業種別の運用要領が定められていくため、パブリックコメントも多数実施されていくと思います。
その後は、告示により基準が示されていくでしょう。

育成就労制度は、技能実習制度に代わり始まる制度です。
そして、現技能実習生度に繋がる形で特定技能制度があります。
上記の公表にあるように、外国人技能実習生及び特定技能外国人に関して、未だ安全面で不十分な対応状況であることを考えると、育成就労制度になったとしても、世界各国から人権侵害を理由に批判される事必至です。

日本国民に対しては、移民政策ではないと言いながら、外国人労働者の育成を行い、最終的に永住者となりうるところまで制度上繋げているのに、まったくもって不誠実極まりないですよね。

そのように、実際の制度と説明が一致していない事で、制度運用上の「矛盾」が生じ、そのしわ寄せが当該外国人労働者に行き、それに嫌気を指した外国人労働者が失踪などをし、結果犯罪を犯してしまうという事は容易に想像できます。
そして、その犯罪による被害者の多くは日本人です。

この現実を受け入れないようでは、外国人との共生にはずっと壁が存在し続けることになります。

まず政府は、移民政策であることを認め、国民に誠実に説明を果たし、そのうえで、上限や基準をしっかり定め、その上限や基準を公表し、その内容による選挙を実施、または特別な国民投票を実施し、国民の信を問い、そのうえで進めて行かなければ、移民政策に失敗した国のような非道状況になります。

申請取次行政書士としても、社会保険労務士としても、この状況は見過ごすことはできません。
これからも、排外主義と言われるような単なる排除ではなく、政策に対して正しく批判し、改善を求めるような意見を随時発していきたいと改めて思っています。

個別労働紛争解決研修の応用研修受講準備開始

まずは気になる情報から

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・第7回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 入管庁ホームページより
 第7回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議が、令和7年9月17日に開催された旨の公表と関連資料が公開されています。

https://www.moj.go.jp/isa/03_00150.html

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・【技能実習(介護職種)】「申請者の概要書」の名簿は事業所単位で作成してください
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 JITCOホームページ、OTITホームページより
 【技能実習(介護職種)】「申請者の概要書」の名簿は事業所単位で作成してください
 として、お知らせがなされています。

 JITCO
 https://www.jitco.or.jp/ja/news/article/41340

 OTIT
 https://www.otit.go.jp/news/cat3/f924e37d60fd4f71fa715c61e727fd624f68b457.html

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月16日から同10月16日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250730&Mode=0


私は既に特定社会保険労務士(以下「特定社労士」と言います。)になるための研修を受け、試験にも合格し、付記も受けているため、特定社労士ではありますが、特定社労士の業務として、個別労働紛争に直接関与する機会はあまりないため、全基連主催の「個別労働紛争解決研修」を受けることにしました。
この研修は、基礎研修と応用研修があり、社労士の場合は応用研修からの受講が可能です。

特定社労士になるための研修の時は、理論の理解や申立書及び答弁書の作成を行いました。
今回の研修も概ね同じです。
恐らく基礎研修で理論などをやるのだと思います。
応用研修の対面研修は10月中旬に行われるのですが、ひと月前にはテキストが届き、明日からはeラーニングの事前研修(約4時間)が始まります。
テキストについても、特定社労士の時の研修のように事例が掲載されていて、争点整理や主張の法的根拠の理解等を問い整理させる問題が付いています。
内容も、簡単なものから、徐々に争点の多い内容のものになっていくようです。
このブログを書いている時点では、9個ある設例(事例)のうち5個終わり、今日中にあと2~3個終わらせたいと思っています。(午後の予定が無ければ全部終わらせたと思いますが)
そんなに時間かかる?と思われるかもしれませんが、設例(事例)自体がわざと情報不足な内容にされていて、「仮に〇〇なら」という形で、数パターン考えさせるようになっているため、結構考えさせられ時間を使います。1個あたり平気で2時間くらいはかかります。
こればかりは、実際に特定社労士の研修受けた人や、この手の仕事をしたことがある人でないと分かってもらえない部分かもしれません。

そして、私が一番楽しみにしているのは、対面研修の際に、恐らく労働審判や調停の代理人となった場合の模擬審判等を行えるらしいと言う事です。
特定社労士の研修の時には、上記のとおり理論の理解と申立書及び答弁書の作成は学びましたが、代理人として審判や調停の場での対応については学ぶことができなかったからです。
各社労士会には、民間ADRとして、紛争解決センターを置いていますが、そもそも利用件数が少ないこと、そこではほぼ本人の申立ての対応を行う事、センターでの社労士の職務は、あっせん員としての職務で、双方の話しを聞いてあっせん案を出すという立場で、一方の代理人という立場での職務ではないため、その場では代理人としての経験を積むことはできません。

もちろん、労働審判や調停の代理人になった場合は、訴訟のように「完全勝訴」により決着をつけるという事はまずなく、妥協できる範囲で双方妥協して問題解決をする、いわゆる「和解」のような解決をするため、その和解案を考えるという経験の場としては、上記あっせん員も十分価値があると思います。

いずれにしても、士業の資格と言うのは、資格を取得したらその業務を行うことはできますが、その内容を経験しているとは限らないので、実務的経験を出来る機会と言うのはとても重要になります。

この研修を終えることで、自分のレベルアップが図れれば、その経験に基づき、顧客に還元できるものの向上に繋がりますので、しっかり学び還元できればと思っています。
来月の研修後に、改めてご報告が出来ればと思います。

労働者のための労働保険と社会保険⑮

第15回 傷病手当金の基礎知識

1. まずここだけ押さえる(結論サマリー)

  • 対象:健康保険の被保険者本人が、業務外の病気・けがで労務不能となり休業した場合。
  • 待期連続3日間の待期成立後、4日目以降の休業が支給対象(有給・土日含め連続性が必要)。
  • 日額:支給開始前12か月の標準報酬月額の平均÷30×2/3(標準報酬日額の2/3)。
  • 期間:支給開始日から通算1年6か月が上限(在職中は出勤で中断しても通算、退職後の継続給付は連続要件に注意)。
  • 賃金との関係:休業日に会社からの賃金(日額)が手当金日額以上なら支給なし/未満なら差額支給。
  • 他制度:労災休業補償・出産手当金・雇用保険基本手当・障害年金等と重複不可(差額調整あり)。

2. 認定の見取り図(判断フロー)

Step1:対象傷病か

  • 業務外(私傷病)かを確認。業務上・通勤災害は労災が優先。

Step2:労務不能の確認

  • 主治医の診断で従前の業務に就けない状態が明示(意見書・診断書)。

Step3:待期の成立

  • 初日から連続3日休業(有給・土日可)。途中出勤があるとリセット

Step4:賃金支給状況

  • 無給→対象、一部支給→日額比較で差額支給、満額支給→対象外

Step5:申請

  • 所定の支給申請書(被保険者・医師・事業主欄)を保険者へ提出→審査→振込。

3. 事例で学ぶ「OK/NG」早見

A. 原因

  • OK:私傷病(インフルエンザ、骨折、メンタル不調 等)。
  • NG:業務上・通勤災害(=労災の休業補償給付)。

B. 労務不能

  • OK:医師が就業不可と判断(職務内容と症状が整合)。
  • NG:自己判断の欠勤/軽症・勤務可能の所見。

C. 待期3日

  • OK:水~金欠勤+土日休み→月曜以降対象。
  • NG:月・火欠勤→水出勤→木・金欠勤(連続性欠如)。

D. 賃金支払い

  • OK:無給/減額賃金(手当金日額未満)。
  • NG:有給で満額支給、日額が手当金日額以上。

E. 退職後

  • OK:在職中に要件充足(退職日まで継続して1年以上被保険者)→退職日以降も連続して労務不能なら継続受給可。
  • NG:退職後に新規発病/退職日時点で就労可能。

4. 他制度との関係・調整のキホン

  • 労災保険:業務上・通勤災害は労災が優先(健康保険は不支給/返還)。
  • 出産手当金:重複期間は出産手当金が優先。出産手当金<傷病手当金なら差額支給
  • 雇用保険(基本手当):同時受給不可。療養中は受給期間延長手続きを。
  • 障害年金等:同一傷病で受給可なら原則不支給(年金額<手当金日額なら差額)。
  • 民間保険:併用可(公的手当は相殺なし)。

5. 支給内容・計算のしかた(考え方)

日額の算式

  • 直近12か月の標準報酬月額平均÷30×2/3。12か月未満は在籍平均・全国平均の特例あり。

計算例(イメージ)

  • 標準報酬月額30万円 → 標準報酬日額=10,000円 → 手当金日額=6,667
  • 30日休業・無給なら 約200,010円 支給。会社から日額4,000円支給なら 差額2,667円/日

支給期間

  • 支給開始日から通算1年6か月(在職中は復職で中断可、退職後継続は連続要件に注意)。

税・社保

  • 手当金は非課税。一方、休職中も健康保険料・厚生年金保険料の納付義務は通常継続(天引き不可時は別途徴収)。

6. 請求フロー(様式と手順)

  1. 受診・医証:診断書/意見書で労務不能期間を明示。
  2. 社内連絡:休職申出、就業規則の休職規定・給与補填の有無を確認。
  3. 申請書作成:被保険者欄・医師欄・事業主欄を記入。
  4. 提出:会社経由または本人が保険者へ提出(郵送可)。
  5. 支給:審査→口座振込。以後、1~2か月ごとに継続申請。
  6. 時効:各支給対象日から2年

7. よくある“つまずき”と回避策

  • 待期の誤解:飛び石欠勤は不可。初日から連続3日を確保。
  • 医証不足:病名だけでなく就業不可の具体記載を依頼。
  • 会社補填との調整漏れ:会社の休職補償がある場合は日額比較で減額・不支給に。
  • 申請遅延:長期療養は定期申請を徹底(時効2年)。
  • 退職前手続の失念:在職中に初回申請→退職後も連続して療養中なら継続可。
  • 復職トライアル出勤日は不支給。時短・部分復職は差額支給の可否を確認。

8. FAQ

Q1. 有給は使っても良い?
A. 待期3日へ充当可。ただし有給で満額賃金が出る日は不支給

Q2. 退職後も申請できる?
A. 在職中に要件充足・受給開始済で、連続して労務不能なら継続受給可。

Q3. どのくらいで振り込まれる?
A. 初回申請から1~2か月程度が一般的(保険者処理状況に依存)。

Q4. 手取りはどのくらい補償される?
A. 税・社保控除がないため、概ね手取りの75~80%相当(会社補填の有無で増減)。

Q5. メンタル不調でも対象?
A. 医師の労務不能所見があれば対象。経過に応じ定期的に医証を更新。

9. ミニチェックリスト

  • 業務外の傷病で労務不能か(労災でないか)。
  • 連続3日の待期を満たしたか(途中出勤なし)。
  • 会社の給与補填の有無・金額(日額)を把握したか。
  • 標準報酬の確認(12か月平均・特例)。
  • 申請書の本人・医師・事業主欄は記入済みか。
  • 時効2年の管理、継続申請スケジュールは決めたか。
  • 退職予定者は在職中に初回申請を済ませたか。

10. 参考リンク

  • 加入健康保険(協会けんぽ/健保組合):傷病手当金の案内・申請様式
  • 社内:就業規則(休職・復職)、産業医窓口、給与補填の社内制度

※算定係数・様式は年度改定あり。運用時は最新の保険者資料をご確認ください。


otebookLMを使い、Podcast風に上記資料を説明しています。

最初の方で傷病(しょうびょう)を「きじょうびょう」と言っていますが、傷病の事です。

出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令について(年収、納税、社会保険料の確認が追加)

官報 令和7年9月8日(号外 第202号)で、出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令が公布され、令和9年(2027年)3月19日から施行されることとなりました。

内容は、在留資格の認定証明書交付申請や取得、変更や期間更新の際に

・年間の収入に関する文書

・課税及び納税に関する文書並びに社会保険の加入状況及び社会保険料の納付状況に関する文書

の提出が求められるというものです。

課税及び納税に関する文書は以前から求められていましたので、そこに社会保険の加入状況及び社会保険料の納付状況に関する文書も付加された感じです。

対象の在留資格は「外交」「公用」を除くすべての在留資格ですので、永住者への在留資格変更許可申請時にも関係します。

「公用」を除くすべての在留資格ですので、留学も、家族滞在も、日本人の配偶者等も、永住者の配偶者等も、定住者も、短期滞在も対象になっています。

「短期滞在」も?と思いますが、短期滞在は短期滞在へ変更する場合がありえるので、それについてで、当然更新はないです。

「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「家族滞在」の場合は、外国人本人と配偶者や扶養者のものが求められます。

年間の収入、課税・納税額、社会保険料、資格外活動許可は、数字を見ることで適法に対応しているのかが分かります。

最近はオンラインで申請しているので、入管の窓口にはめったに行きませんが、窓口に行っている時は、資格外活動許可を得てアルバイト等をしている留学生が、入管の職員に「この金額なら週28時間以上アルバイトしてるでしょ?これ次の更新とか変更の時同じようなら、更新とか変更不許可になるからね!」と注意を受けている姿を何度か見たことがあります。

もし社会保険料は払っているけど、国民健康保険と国民年金だった場合、働いている所は健康保険と厚生年金の強制適用事業じゃないのかな?ちょっと確認しよう!という流れになる可能性があります。

つまり、表面的には外国人だけの問題のようですが、外国人を雇用している経営者にも間接的に影響する可能性があります。

例えば、年間の収入に関する文書から、おおよその労働時間が推測できます。そこから、健康保険や厚生年金の保険料が払われておらず、本人が全く払っていない場合と共に、国民健康保険や国民年金の保険料を払っていた場合には、上のように次のような疑問が生じます。

この勤務先は社会保険の強制適用事業じゃない?なのになんで国民健康保険と国民年金の加入記録を出してきたんだ?まぁ、本人はちゃんと社会保険料を払っているから良いけど、会社はちょっと良くないな?一応厚生労働省に連絡しておくか!

なんてことも起こりえます。

そうすれば、会社は厚労省に目を付けられ、社会保険の手続きしてないなら、労働保険の手続きもあやしいな、、、として、労基署にも目を付けられるという流れになるかもしれません。

それらに関しては、現時点ではあくまで推測ですが、社会保険料の納付を本人任せにしている場合、未納になっている可能性は十分あります。

働き手がいなくなって困るのであれば、速やかに適切な処理を進めることをお勧めします。

マンション標準管理規約とは

まずは気になる情報から

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律施行規則の一部を改正する規則案」に対する意見の募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律施行規則の一部を改正する規則案」に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月12日から同10月11日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=120250022&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・マンション標準管理規約の改正案に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 マンション標準管理規約の改正案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月10日から同26日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250729&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・道路運送車両法施行規則の一部を改正する省令案に関する意見公募について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 道路運送車両法施行規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月9日から同10月9日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155250933&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・航空法施行規則の一部を改正する省令案に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 航空法施行規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月9日から同10月9日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155251242&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則の一部を改正する省令(タオル製造職種)案に関する意見募集について
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則の一部を改正する省令(タオル製造職種)案に関するパブリックコメントが実施されています。
 実施期間
 2025年9月8日から同10月7日

https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495250177&Mode=0

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月8日(号外 第202号)
 出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令が公布され、令和9年3月19日から施行されます。

 永住含む各種在留資格の審査に際し「年間の収入に関する文書」「び納税に関する文書並びに社会保険の加入状況及び社会保険料の納付状況に関する文書」が求められるようになります。

■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
・社会保障に関する日本国とオーストリア共和国との間の協定
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■
 官報 令和7年9月12日(号外 第206号)にて
 社会保障に関する日本国とオーストリア共和国との間の協定が結ばれた旨告示されています。


マンション(団地)管理規約とは、マンションや団地に居住している方々の憲法のようなものです。
つまり、マンションや団地に住む方々のルール(約束事)や管理組合の運営方法を定めているものです。
そして、マンション標準管理規約とは、国土交通省が作成するマンション(団地)管理規約の作成例のようなものです。
作成例ですから、それに絶対に従わなければいけないわけではありません。
当たり前ですよね?
マンションや団地では、法令に反しない限り住民自治というものが認められているので、そのマンションや団地に合った管理規約を作成すれば良いわけです。

私は、マンションや団地の管理規約等の作成のお仕事もさせていただいていますが、たまに国土交通省が出している標準管理規約そのままとか、それにちょっと手を加えただけのような管理規約を目にすることがあります。
問題があるの?と思われるかもしれませんが、問題は、、、起こりえます。
なぜなら、管理規約として定めた以上はそのルールに従わなければいけないからです。

例えば、当該マンションの運用と違う定めが標準管理規約に記載されていて、その内容に関して問題が発生した場合、当該マンションの運用が管理規約違反ということになってしまうのです。
もっとも大きいのは総会の決議方法です。
今回の標準管理規約(案)では、第47条関係で、総会の定足数(有効性確認する際の必要な出席者数)について、これまでは「半数以上」としていましたが、改正案では「過半数」としています。

この場合、どのような問題が起こりうるか例を示します。
例えば、マンションではずっと「半数以上」を定足数として運用してきていたとします。
そして、これからもその運用は変えません。
でも、改正案の標準管理規約をそのまま使う運用をしたとします。
そして、総会でちょうど半数の出席で総会を実施し、議案(予算を含む)を決議したとしましょう。
ここで問題が発生しているのが分かるでしょうか?
管理規約では「過半数」つまり半数よりも1人でも多い数が出席しないと総会の「開催自体が認められない」事になるのですが、その規定に反し「半数」で総会を遂行して決議までしてしまった訳です。
と言うことは?
そう!
その総会も決議も「無効」になるわけですから、予算も含め、その総会で決めたとされる事は行う事が出来なくなるわけです。

このように、標準管理規約を「そのまま使う」とこのようなリスクがあるわけです。
ですので、マンションや団地の管理規約は、そのマンションや団地に合ったものを作らなければいけません。
国で言えば、その国の憲法はその国に合わせて作るべきで、他国の憲法をそのまま使ったらおかしなことになるという話です。

弊所は、単棟マンション、複合マンション、マンション型団地、戸建て団地等の管理規約等の作成について、かなり特殊な運用をしている場合にも、その運用と法令に適合する管理規約を作成してきています。
そのような、管理組合のメンバーだけではまとめきれないような規約の作成でお困りの時は、ご相談いただければと思います。
逆に、標準管理規約を少し変えるだけでどうにかなるような簡単なものは、ぜひ、役員の皆さんで作成してみてください。
それにより、運用をどのようにすべきかの見直しになると思います。

ちなみに、今回のトピックにもしていますが、現在マンション標準管理規約の改正案に関するパブリックコメントが実施されていますので、参考にしてみても良いと思います。

特に、建物の区分所有等に関する法律の改正により、令和8年4月1日から施行される条文に「(所在等不明区分所有者の除外)第三十八条の二」がありますが、所在等不明区分所有者が複数いる場合で、総会の決議の際に問題になりうるようなマンション等は、上記パブリックコメントで出ている標準管理規約の第67条の3関係は参考にしても良いと思います。

労働者のための労働保険と社会保険⑭

第14回 高額療養費制度の基礎知識

1. まずここだけ押さえる(結論サマリー)

  • 月単位(毎月1日~末日)で自己負担額を集計し、所得区分ごとの上限額を超えた分が支給(払い戻し)される。
  • 70歳未満70~74歳でルールが一部異なる(外来の個人上限・世帯上限、年間上限など)。
  • 世帯合算(同一保険者の同一世帯)や多数回該当(直近12か月で3回超→4回目以降上限引下げ)がある。
  • 対象は保険診療分のみ(差額ベッド代・自由診療・食事負担等は原則対象外)。
  • 限度額適用認定証を事前取得すれば窓口支払いを上限額までに抑制可。(マイナ保険証を使えば限度額適用認定証は自動摘要され手続きや申し出が不要になります。)
  • 支給まで数か月かかることが多い(診療明細確定後に計算・支給)。

2. 認定の見取り図(判断フロー)

Step1:対象診療か

  • 保険適用の診療か/同月内の入院・外来の支払かを確認(対象外費用は除外)。

Step2:集計単位の確認

  • 月単位で本人・同一世帯(同一保険者)分を合算(70歳未満は1件21,000円未満は原則合算対象外)。

Step3:区分判定

  • 年齢(70歳未満/70~74歳)と所得区分を確認(被用者保険は標準報酬月額ベース、国保は課税所得等)。

Step4:自己負担限度額の算定

  • 区分の上限額(または計算式)を適用。多数回該当の有無も確認。

Step5:支給 or 事前抑制

  • 支給:診療後に申請→超過分が払い戻し。
  • 事前抑制:限度額適用認定証を提示→窓口支払いを上限額までに。

3. 事例で学ぶ「OK/NG」早見

A. 合算の考え方

  • OK:同月に夫が入院、妻が外来受診(同一保険者・同一世帯)→世帯合算で上限適用。
  • NG:別保険者(例:夫=健保、妻=国保)や後期高齢者制度の家族は世帯合算不可

B. 70歳未満の少額外来

  • OK:同月に複数科で自己負担各21,000円以上→合算可。
  • NG:各支払いが21,000円未満のみ→合算対象外で上限に届かない。

C. 認定証の活用

  • OK:入院や高額薬剤治療前に限度額適用認定証を取得・提示。
  • NG:未取得のまま高額立替→キャッシュフロー逼迫。

D. 対象外費用

  • OK:保険診療の自己負担分(医療費の1~3割等)。
  • NG:差額ベッド代・食事療養費の標準負担・自由診療・先進医療費用(治療部分)など。

4. 他給付との関係・調整のキホン

  • 民間医療保険:併用可(高額療養費の支給は民間給付と相殺されない)。
  • 医療費控除:確定申告では、高額療養費で払い戻された額・民間給付金は支払医療費から差引
  • 傷病手当金等:所得補償系の給付(休業補償)は本制度の計算とは別枠

5. 支給内容・計算のしかた(考え方)

自己負担限度額の基本

  • 年齢区分(70歳未満/70~74歳)と**所得区分ごとの上限額(または式)**を使用。
  • 直近12か月で多数回該当(3回超)→4回目以降の月は上限が引下げ

計算例(イメージ)

  • 例:70歳未満・区分ウで同月の総医療費100万円(10割)→窓口3割は30万円。
    上限式:80,100円+(総医療費-267,000円)×1% ⇒ 80,100+7,330=87,430円
    支給額=30万円-87,430=212,570円(後日払い戻し)
    ※ 区分・金額は年度改定あり。実務は最新の保険者表で確認。

70~74歳の外来上限

  • 外来(個人)上限/外来+入院(世帯)上限の二層構造。外来のみでも上限超えで支給対象。

6. 請求フロー(様式と手順)

  1. 想定時:入院・高額治療が見込まれる→限度額適用認定証を保険者へ申請・取得。
  2. 受診・支払:認定証提示で窓口上限までの支払に抑制(未取得なら通常通り支払)。
  3. 申請:診療月確定後、高額療養費支給申請書を保険者へ提出(保険者が自動案内する場合も)。
  4. 支給:審査後に超過分が振込。目安は診療月から2~3か月後
  5. 多数回該当:保険者側で通算管理。該当後は4回目以降の上限で計算。

7. よくある“つまずき”と回避策

  • 月跨ぎ入院:月末~翌月の入院で2か月分の上限が適用→可能なら日程調整を検討(医師へ相談)。
  • 21,000円ルール:70歳未満の小口外来は合算不可→入院費と同月にまとめると上限到達の可能性。
  • 別保険者の家族:世帯合算不可→加入先が同じか要確認。
  • 認定証未取得:高額立替が発生→事前申請を定着化。
  • 対象外費用の誤解:差額ベッド等は自己負担→病棟選択時に事前説明を受ける。

8. FAQ(現場でよく聞かれること)

Q1. 限度額適用認定証は会社経由で申請できますか?
A. 可能です(組合健保・協会けんぽ等)。社内窓口(人事・総務)で案内→保険者へ提出。

Q2. 限度額適用認定証は外来でも使えますか?
A. 使えます。高額薬剤治療など高額外来でも提示で窓口負担を抑制。

Q3. 民間保険と併用すると高額療養費は減りますか?
A. 減りません(相殺なし)。ただし医療費控除では支給・給付分を差引。

Q4. どれくらいで支給されますか?
A. 目安は2~3か月後。診療報酬明細確定後に保険者が計算・支給。

Q5. 75歳以上は同じですか?
A. 後期高齢者医療制度の区分・率が適用(参考:千葉県後期高齢者医療広域連合)。

9. ミニチェックリスト

  • 当月の保険診療分のみを集計しているか(対象外費用を除外)。
  • 同一保険者・同一世帯での世帯合算を見落としていないか。
  • 年齢・所得の区分判定は正しいか(最新の保険者表を参照)。
  • 多数回該当の回数カウントを把握しているか。
  • 入院・高額治療前に限度額適用認定証を手配したか。
  • 申請様式・締切(時効)・振込口座を確認したか。

10. 参考リンク(公式/社内)

国税庁:医療費控除(高額療養費・民間給付との関係)

各保険者の「高額療養費制度のご案内」ページ(上限額表/認定証申請/多数回該当の説明)


NotebookLMを使い、Podcast風に上記資料を説明しています。

特定行政書士と特定社会保険労務士

行政書士と社会保険労務士には、「特定」と付く上位資格があります。

特定行政書士とは、日本行政書士会連合会が実施する特別の研修を受講し、考査で一定以上の得点を得て、その旨を付記された行政書士が「特定行政書士」と名乗れます。

特定社会保険労務士は、全国社会保険労務士会連合会が実施する紛争解決手続代理業務を行うのに必要な学識及び実務能力に関する研修であつて厚生労働省令で定めるものを修了した社会保険労務士に対し行う紛争解決手続代理業務試験に合格し、その旨を付記された社会保険労務士が「特定社会保険労務士」と名乗れます。

私自身は、「特定行政書士」であり「特定社会保険労務士」でもあります。

それぞれ「特定」と付く形なので、同じように見えますが、それぞれ出来るようになる事が違います。

「特定行政書士」は、許認可等に関する審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立ての手続について代理し、及びその手続について官公署に提出する書類を作成することが可能になります。

「特定社会保険労務士」は、都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争等の代理が行えるようになります。

また、社会保険労務士は、当然に審査請求書、再審査請求書その他の書類作成、提出代行、審査請求、再審査請求の事務代理が行えますので、特定と付かない社会保険労務士であっても、社労士法別表に記載されている法令に関する審査請求や再審査請求を受任し行う事が出来ます。

両方の「特定」の資格を持っている立場から言わせてもらうと、正直なところ社会保険労務士は、審査請求、再審査請求の対応が本当に可能なのか?と思う所はあります。

なぜか?

それは、社会保険労務士(以下「社労士」という。)試験の科目に「行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法」等が含まれていないためです。

対して、行政書士試験にはその科目が含まれていますが、それでも、特定行政書士になるには、特別の研修を受け、考査で一定以上の得点を得なければ行えないような内容なわけですから、試験の勉強ですら見たことが無い「行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法」の手続きについて、研修も無く行えるのか?という疑問があるわけです。

更に言うなら、社労士試験には「民法」も含まれていませんので、権利義務に関する知識をしっかり把握しているという担保がありません。

このへんの事は、行政書士や弁護士・司法書士の資格を持たない社労士と話したり、特定社労士の研修の時にギャップを感じます。

では、審査請求、再審査請求とはどういうものなのかをご説明します。(再審査請求は手続きの違いはありますが、審査請求と考え方は同じなので省略します。)

審査請求とは、行政庁が下した処分(多くは許認可申請の不許可処分)に対し、不服がある場合、もう一度審査しなおしてほしいという処分の撤回を求める手続きです。

つまり「一度結果が出ている事柄を覆す」ために行う手続きです。

この「一度結果が出ている」という状況は、言葉では簡単ですが、行政側では、法令や提出された資料に基づき、しっかり検証したうえで結果を出しているわけですから、そう簡単に覆すことはできません。審査請求を申し立てる場合には、審査結果の理由(不許可となった根拠)をしっかりと理解し、「その根拠が誤っているから処分を覆すべきだ!」と主張して行くわけですので、事実の正確な理解と、論理的に相手(行政)の判断の誤りを指摘して行く必要があります。

このような理論を、特定行政書士になるための特別研修で勉強します。(逆に言うと、社労士はこの手の勉強を個人でしていなければ知識がない訳です)

では、特定社労士の個別労働紛争解決手続代理業務とは何かというと、上に簡単に記載したように都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争等の代理業務を言います。

分かりやすく、今回は労働局で行われる個別労働紛争の話しだけに絞って記載します。

初めに混乱しないように個別労働紛争解決手続とは何かをご説明します。

まず「個別」とは、「個々の労働者」を指すので、団体や集団の紛争には関与できません。

また「解決手続」の「手続」という言葉が入っている事が結構重要で、あくまで、労働局等に申立てる(申し立てた)「個別労働紛争」である必要があります。

もっと分かりやすく言うと、労働局等に申立てるつもりのない紛争や、裁判所で訴訟をするつもりの個別労働紛争には「関与できない」わけです。

あくまで「労働局等」での「手続き」を代理するので、弁護士が行うような、「紛争解決の代理や交渉はできない」と言う事です。

とはいえ、「紛争解決手続き」の代理ですから、審査請求のように、既に一度結論が出ているものを覆すという手続きではなく、依頼人の要望に従い、「絶対に妥協せず白黒つける」という結果と、「ある程度妥協して損害を最小限にする」という結果を「新しく生み出す」という事になります。

どちらかと言うと、訴訟(非訟)手続きに近い業務となります。

そのため、特定行政書士の研修より、はるかに長い時間の研修と、難しい試験に合格する必要があります。

行政書士試験は、ここ最近は12~14%の合格率で、特定行政書士の考査合格率は70%前後。

社労士試験は、ここ最近は5~7%の合格率で、特定社労士試験の合格率は50%前後。

この数字から見ても、そこそこ難易度が高いのはご理解いただけるでしょう。

結論として、何が言いたくて投稿したかと言うと、同じ「特定」と付く各資格の上位資格ですが、やれることの内容は全然違うという事です。

あと、補足的に言うなら、社労士業務の範囲で審査請求をしてもらいたい社労士を探すなら、「特定行政書士」、または弁護士の資格も持っている人に頼んだ方が安心ではないかな?と言う事です。

特に社労士業務の多くは「届出」業務なので、「不許可」という処分の重さに慣れていないというのも感じています。

(届出の場合は、要件を満たせば当然に受理され、行政庁の処分行為はないので、審査による許可や不許可のような処分がなされることはありません。)